初めは先輩風吹かせていたが、気付けばひいひい言いながらも後ろを付いて行く。
「すみませんYさん。勘弁してください」
「いえいえ福田さん、御謙遜をば」
「それでは、お一つ頂きましょう」
気付いた頃にはYさんの自宅にて女の子も一人増えている。Yさん女の子には優しい。ジェントルマン。
「Yさん寝られますか?」
「明日はバイクの申請をしに行くんです」
酒を飲むと寝付きの悪い僕は女の子を眺めながら、残った日本酒を飲む。これがなかなか美味い。女の子とのトークは下手くそだから女の子もしばらくすれば眠る。
Yさん洒落たものでアート・ペッパーの名盤を持っている。二人とも眠っているから勝手に流す。アート・ペッパーのミーツ・ザ・リズムセクションこれは素晴らしい名盤。アート・ペッパーは良いのです。是非、ご賞味あれ。
ベットに寝たいが、女の子が眠っている上に名盤に聴き入る。ここで男なら女の子にルパンダイブ? いえ、アート・ペッパーにルパンダイブ。
頭が痛い。たとえ、世界の男たちが僕を間違えていると言っても僕はジャズを聴く。痛い頭を揺らしながら。
女の子は平和に眠る。
昔の恋愛を思い出して少しばかり悲しい。次の小説はどこに落ちているだろう。
ごめん、何だか悲しい週だ。
でも、僕はジャズを聴く。信じたものは死ぬまで信じたい。嗚呼、遠くに自転車をこぎたい。お酒が美味しい。素晴らし過ぎる。
またYさんちにはお邪魔させて頂こう。
ま、そんなこんな。
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