2019年09月02日

安い給料で働き続けてはいけないという話。

安い給料で働き続けてはいけないという話をしようと思う。
同時に給料が安くてもやりたい仕事は一度はしてみるべきだという話も。

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転職して年収が上がった。
そんなCMが世の中にはたくさんある。
ーーそんなに都合良く行くわけないだろ。
と前までの僕は思っていたのだが。
現実には転職をして年収が上がるということはさほど珍しいことではないらしい。
ちなみに今回の僕は年収は変わらず。
とは言っても店長=社長の次に偉いポストから、未経験の新人になるのに年収は同じで休日は30日近く増える。

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安い給料の会社で働き続けてはいけない。

これにはいくつか理由がある。

まず周囲の人だ。

安い給料の会社は、同僚も給料が安い。
給料が安いと向上心とかって低くなりやすい。

今の会社は正に典型的だ。
仕事ができる人、向上心のある人たちはみんな辞めていってしまって、残ったのは給料は安くても問題ない、今のままでも別に良い、そういう人たちばかりが残ってしまった。
なので、仕事について積極的に何か自分からしようという人はいない。仕事の指示をしても、「それは私の仕事じゃありません」「私はこれをしたので、それはしません」ということを平気で言ってしまう。
会社が潰れず、叱られるような責任を出来るだけ背負わず、とりあえず出勤して何か仕事しているような雰囲気で1日を過ごして日々を生きる。売り上げを伸ばして、仕事を評価してもらって、給料を上げてもらいたいとかっていうのはない。
とにかく無難に叱られないように生きる。

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ここで重要なのは、その人たち、仕事に向上心のない人たちに罪はないということだ。
夏目漱石の「こころ」ではKは向上心のないものは馬鹿だ、と言っているが、向上心を持たずに生きるのも、人生の選択の一つだ。

人間、失敗はしたくない。
ヒルクライムレースに出るにしても、レースの前から予防線を張る。練習が出来ていないから今回はダメだ、体調が悪い、様々な理由で失敗しても仕方ないと予防線を張る。
予防線を張っておけば失敗してもダメージは少ない。場合によっては失敗にすらならない。
別にタイムはどっちでも良いんです。
そう言っておけば、遅くても失敗にはならないし、完走しなくても別に失敗にはならない。

逆に何分を目指す、今年は練習を頑張っているなどと言うと、タイムが届かないと失敗になってしまう。

人間はなぜ失敗したときの心配をしてしまうか。
答えは成功することだけを考えていると失敗した時のダメージが大きいからだ。

向上心を持つとは、チャレンジすることであり、失敗がつきまとうことだ。

トップアスリートはとにかくメンタルが強い。成功イメージを絶えず持って練習する。勝つために練習する。
失敗に負けないハートがあり、向上心を途切れさせず挑戦し続ける。
だから、僕ら凡人はどんな競技であれトップアスリートを尊敬するのだ。

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人間、みんなトップアスリートであれ、っていうのは無理があるし、酷だ。

向上心を持たず、責任のある仕事を避けて、向上心なく無難に、ただ出社して就業時間を何か仕事らしいことをして時間を潰して毎日を過ごして月給を手に入れる。
食うために生きる。

これはある種の防衛本能だし、ある意味で無欲であり、実際問題として、こういう人たちが存在しないと世の中はケンカや戦争だらけになってしまう。

今回のテーマとは矛盾するが、安い給料で働き続ける人もいるから世界は成り立っているのも事実である。

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向上心のない人たちに囲まれて生きる。
向上心なく生きることが特に問題ないという人は安い給料で働き続けるのも良い。
ただ、そういうのが耐えられないという人は、給料はそれなりに良い会社に入るべきだ。

給料の安い会社は人材に対して安く使える人間を求める。高い賃金を払わないといけない優秀な人間は求めない。そこそこの安い賃金でそこそこの仕事をしてくれる人間。
そういう会社にいる限り、会社はあなたに期待はしていない。
優秀すぎる人間になって欲しくないとさえ思っている。

安い給料でも文句なく働く、あまり能力のない、他に応用の効かない人間であって欲しいと考えている。

そういう会社には長くいるべきではないと僕は思っている。

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従業員の方に向上心のある人間とない人間がいるように、会社も向上心のない会社がある。

個人と違って会社については基本的には売り上げ、利益を大きくしたいとはどこの会社も考えている。
ただ、違うのは何かを良くしていくこと、工夫することで成長したいと思っているかどうかだろう。

向上心のある会社は、社員の平均年収を上げて、優良企業になりたいと思っている。

平均年収が250万円のスタッフの店と400万円のスタッフの店なら、当たり前だが平均年収400万円のお店の方がきちんとした接客を期待出来るだろう。給料の安いアルバイトスタッフにきちんとした接客を期待しても無理がある。
しっかりした良い店を持つか、アルバイトばかりの店を持つか。
付く客層も変わる。

年収の低いスタッフは良い店で買い物が出来ないので、良い接客というのを知らない。
年収が低いと心もすさむ。
貧乏=必ずすさむわけではないが。
やはり、生活カツカツの余裕が全くない暮らしっていうのは、仕事の勉強のための本を買おうとかっていうことにはならない。

向上心ある会社は良い店を持ちたいと考える。
もちろん、安いお店も需要はあるので持ちたいが、高級店も構えておきたい。可能な限り自分たちのサービスの引き出しを多く持っておきたい。引き出しがある状態で意図的に事業として成績の伸びない方を縮小することはあれど、可能な限り質の高いサービスを提供して、業界内でのアドバンテージを作りたいと考える。
質の高いサービスをして良いビジネスを広げていきたいと考える。

向上心のない会社は逆で、失敗したときに痛みが少ないようにとにかく経費削減する。
特に人件費を削る。
あるいはサービスを削ろうとする。
そのくせ原価などを抑える努力や、本当に削るべき無駄な経費の削減っていうのは少なかったりする。

原価を抑える努力というと、販売戦略と予想を立てられる知識と経験などが必要になる。

極端な話だが、小売っていうのはその年の販売量が完全に予測出来れば必ず儲かる。
売り上げが少なくても、完璧に予測出来れば、ギリギリに必要な量だけ仕入れれば良い。
仕入れが少なければ掛け率が悪くなるし、掛け率を良くするためにまとめて多く仕入れすぎると在庫処分をしないといけなくなる。
必要な人件費も分かる。
予測の売り上げに必要なだけの人材を雇えば良い。

売り上げが少なくても、売り上げが完璧に予測出来れば、売れた分の粗利の利益は確実に儲かる。
大量仕入れをして原価を下げても不良在庫を抱えてしまっては意味がない。不良在庫=現金化出来ないもの=粗大ゴミだ。実際はゴミじゃなくてセール商材として使えないこともないのだが。

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一口に言えば向上心のある会社とない会社の違いは、投資するものが違う。
人材育成っていうのは時間もかかるし、失敗するリスクもある。
人間、合う合わないがある。
仕事に合う合わない。環境に合う合わない。
入社面接時は全員、頑張りますと言って入るけれど、いざ入ると頑張りたくなくなってしまう人っている。

大企業なんかは典型的だが、人材を採用しても全員が成長するとは期待していない。たくさん採った内の何人かが優秀な人材に育ってくれることを期待して採用するし教育していく。

中小企業はそれが難しい。
無駄な人材は採れない。
そこで向上心が分かれてしまう。
少々ダメな人間で良いので、安く使える人材を求めるようになってしまう会社が出てきてしまう。
これが当たり前になると負のループに入る。

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ただ、一個人と同じで会社にしても向上心のない会社が悪いわけではない。
向上心ある会社、向上心を求められる会社はしんどいという人も多い。
売り上げはそこそこで良いから、何とか細々食いつないでいきたいという会社もあるから世の中は上手くまわっていく。

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安い給料で働いてはいけない理由の一つに休日がある。

安い給料の会社っていうのは、社員に出すものを出さない。
「給料は安いけど、福利厚生が良くて休日は多い」
っていう会社も存在はする。
でも、給料をたたく会社って基本的に社員を大事にしないので、やっぱり休日も少なくて、福利厚生も良くないっていう場合の方が多い。

給料の多い少ないは金銭的な価値観もあるけれど、休日の多い少ないについては多い方が良い。
人間、体力、気力には限界がある。長時間働き続けても、仕事の質が落ちる。
休日が充実していないと何のために頑張って働いてるんだか分からなくなる。
仮に休日返上で仕事がしたければ、休日に仕事の勉強をしたって良いわけだ。

仕事の質と、仕事を頑張りたいと思えるモチベーションのために休日は多い会社の方が良い。

家庭を犠牲にして仕事をしたって、結果として後悔が残る。

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もちろん、給料と休日の良い仕事は求められるものは高い。
それが嫌っていう人はいる。

テーマとは矛盾するけれど、安い給料の会社で働くっていう選択肢も決してナシではない。

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少し脱線はするけれど、ホームレスってのも生き方としてはアリなのだ。
春先や秋の季節の良い時期に大阪の西成区のホームレスタウンに行ってみてワンカップを飲むと分かる。
西成には一泊千円のドヤという簡易宿があるのだが、そこで一泊して、昼からワンカップを道端に座り込んで飲んで、空を見上げてみると、これが実に気持ち良いのだ。

時間とお金が許すなら、自転車持ってアフリカのタンザニアなんかに行って、自転車で走った後、小さな村の売店で冷えてないビールを買って飲んでみても良い。
タバコを吸おうとすると人が寄ってきて、自分が吸うよりもたくさん吸われてしまう。
彼らには仕事がない。
ビールは何だかんだでアフリカでも百円くらいはする。
彼らの日当は三百円とか、あるいはゼロ円だったりもするのだが、ぼんやりと木陰で黄昏ているわけだが。
彼らと通じない言語でやりとりしてぼんやりとビールを飲むと、これは実に美味い。
可能ならビールではなく、ビニール袋に入った五十円しないくらいのジンを飲む方が良い。あまり美味くはないが、すぐ酔える。コーラを一緒に買って混ぜて飲んでも良い。僕はお酒は強いのをストレートやロックで飲むのが好きなので、袋のまま喉に流し込んでいたが、このスタイルは現地の酒飲みと同じなので親近感を持ってもらえる。
彼らはこれをよく飲む。安く酔えるのだ。ちなみにアル中が増えるので社会問題にもなっているらしい。

仕事をせずに昼から飲む酒は美味い。
仕事後のよく冷えたビールが美味いなんて言う人がいるが。
酒は仕事などせずに、昼間から路上に座り込んで飲むのが一番美味い。

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働きたくない、怠惰でいたいというのも人間の正直な欲求の一つなのだ。

なので、給料も休日などの待遇もいらないから、出来るだけ楽な仕事をしたい、食べる分だけもらえればそれで良い。
これもまた正しいと僕は思っている。

昨今の自己啓発本はそういうのを断固として否定するが、ホームレスの暮らしにもメリットはある。
止むを得ずホームレスをせざるを得ない人も中にはいるが、日本の場合、選ばなければ仕事はあるし、国としてはホームレスは減らしたいので安く住める公営住宅などもある。
それでも、ホームレスをする人がいるのは、ホームレスは気楽なのだ。

持たない暮らしとは気楽で気持ち良いのだ。

いつでも、全てを手放して、自分の行きたい場所に行ける暮らし。
何かを維持するために毎月多くのお金を払い続けなくても良い暮らし。
今生きていることだけを考えれば済む暮らし。

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持たない暮らし、持つ暮らしでいうと、僕は本当は持たない暮らしの方が好きだ。

でも、転職すると年収も上がるし、転職後は取らないといけない資格も増える。覚えないといけない仕事もてんこ盛りだろう。
まず車を買わないといけない。仕事で車を使わないといけない。

一人で生きるなら買うとしても軽トラかバンだったろう。
でも、今度は子どもも生まれる。
子どもを連れて家族で西日本まで帰省しないといけなくもなるので、クルーズコントロールの付いた普通車を買おうと思っている。

家を建てる会社なので、タイミングが合えば家も建ててしまおうかと考えている。
家族のためにも良いし、自分が実際に商品を購入するっていうのは一番の勉強にもなる。

そうやって、持たない暮らしから離れていく。

持たない暮らしが好きな僕には分かるけど、持たない暮らしっていうのも逆にくたびれてしまうところもある。

まあ、何よりも子どもが多数決の世の中で少数派で生きていかないといけないっていうのはかわいそうだと思うわけだ。
かと言って金持ちの家庭に育ててやりたいわけでもないが。
子どものためにも家族でいろんなところに行っていろんな遊びをしたいし、妻のためでもあるし、僕自身のためにも。
家族みんなでいろいろ遊んでみたい。

そう考えると、持たない暮らしから離れるのは寂しい気もするけど、お酒に溺れる夜には別れを告げて、収入の良い、休日の多い仕事に転職して、仕事をバリバリやって。
それが僕の次の生き方なんだろう。

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安い給料で働き続けてはいけない。
そんなタイトル、テーマにしてはみたものの、実のところ、安い給料の仕事をしてみるのだって良い。その気になれば、転機さえ来れば、そういう仕事から離れるタイミングも来る。年齢的に難しくなることもありえるけど。まあ、その辺りは運だろう。

若い頃の自分に言いたいことは、自分には決してマトモな仕事は無いなんて思い込んではいけないということだ。
安い給料の仕事でも、好きなこと、誇りを持てる仕事っていうのはとても素晴らしいことだ。
ある意味ではそういう仕事に就職するのって難しい。
多分、安い仕事から高い仕事に転職するより、逆の方が難しい。
特に家族を持ったりすればなおさらだ。

自転車屋での仕事って、して良かったと本当に思う。
これから先、ふと何かのきっかけですこぶるお金持ちになる日が来たとしても、若い時代を自転車の旅と自転車屋、山小屋で過ごせたことについてはずっと感謝し続けるだろうと思う。

でも、安い給料で働き続けてはいけない。

正確に言えば、安い給料で働きたくないと感じる日が人生突然やって来たりする。
その時にはスパッと動けないといけない。

でも、別にそういう日が来なければのんびりと生き続けるのも、それはそれで良いのだけど。

でも、のんびり生きるなら自分で会社を作るべきだろう。
誰かの会社で安い給料で働き続けていていると、段々と周囲の人間が仕事の出来ない人、仕事にやる気のない人ばかりになってしまう可能性がある。

そうは言っても自営業すると、なかなかのんびりとやってはいけないのだろうが。

まあ、人生、一度は良い給料の会社に入ってみといた方が良いんだろう。
その上でホームレスライフを選ぶのもそれは自由だけど。

ま、そんなこんな。
posted by ちょろり at 23:29| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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